「ケーキの切れない非行少年たち」を読んで

「ケーキの切れない非行少年たち」
宮口幸治 著 新潮新書

友だちに勧められて読んでみました。
なるほどと思い当たるところがたくさんありました。
少しまとめて感想を書いていこうと思います。

著者は医療少年院や少年院に関ることによって認知機能が弱く「ケーキを均等に切ること」が難しい子どもたちがたくさんいることがわかりました。
これはなにも少年院に限ったことではなく、普通の学校でも起こっていることです。
認知機能に問題があるため、周りの状況が理解できない、視覚的な情報、聴覚的な情報が混乱し、いろいろな場面で置いてけぼりになってしまいます。
なのでいくら少年院で反省させよう、自分のした罪を認識させようと思っていても子どもたちはぼんやりとした霧の中にいるようなもので反省以前の問題を抱えています。

p57
現在の矯正教育では本人の理解力などはあまり考慮しません。ひたすら矯正局から指定された難しい教材をもくもくとやらせていることが多いです。少年たちも「分からない」と答えると叱られるので、分かったふりをしている、という状態なのです。
同じことは学校教育にも当てはまります。悪いことをした子がいたとして、反省させるまえにその子にそもそも何か悪かったのか理解できる力があるのか、これからどうしたらいいのかを考える力があるのか、を確かめなければなりません。もしその力がないなら、反省させるよりも本人の認知力を向上させることの方が先なのです。

p131
今の学校では、こういった学習の土台となる基礎的な認知能力をアセスメントしてそこに弱さがある児童にはトレーニングさせるといった系統的な支援がないのです。
少年院の非行少年たちも同様でした。簡単な図も写せず、短い文章も復唱できない。そんな状態のまま小学校、中学校で難しい勉強に晒され、ついていけなくなり、自信の喪失や怠学に結び付き、ひいては非行化していったのです。

自分の周りで起こっていることが理解できずに、どんどんおいていかれる恐怖や焦りはとても大きいものだと思います。
それが日常化していったら常にストレスがたまるでしょう。
また教師やほかの人からは怠けている、ちゃんとしなさいと叱咤されたり、呆れられたりしたらとても傷つくと思います。

私も家庭教師を長年していました。
高校生や中学生を教えていたのですが、思い切って小学校低学年からの復習をして、漢字を切り取って組み立てたり、図を描いたりと丁寧に丁寧に2年ほど教えることにしました。
そうするとすごく理解が深まり、生活のリズムや最近とても調子がよく充実していると言われてたことが何度かあります。
丁寧に認知能力を育てることができていたのかなと振り返りました。

著者は認知機能を高めるために、朝の会の5分間にコグトレという遊びのようなトレーニングを進めていました。
それにより認知機能を高めることができるとのことでした。
とても興味があるので今度読んでみようと思いました。

矯正教育や学校は個人を見ず、指導要領などに基づいてそれをすすめることに重きを置いていて、一人ひとりにめを配れてないなと残念に思います。
今の学校教育を大幅に見直さなけれあいけないのでないかといつも思います。

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