夏雪ランデブーを読んで

fuu mannga

ちょっと思うことがあったのでひさしぶりに漫画レビューと感想を書こうと思います。

「夏雪ランデブー」を読んで

あらすじ

花屋を営む島尾六花は夫の篤を病気で亡くしていた。
2人で作った花屋を大切にいている。
一方葉月亮介は六花に一目ぼれをし、お店のアルバイトを始める。
そんな葉月は夫の篤の霊が見える。篤はずっと人知れず六花の近くに漂っていたのだ。
葉月は篤が成仏できるように体を貸す。
葉月の中に篤が入り、葉月は篤が生前描いていた絵本の中に飛んでいった。

葉月の好意に少しずつ惹かれていく六花を葉月の中にはいった篤は見守る。
そして自分の形見や痕跡をすべて消して消えようとしていた。
幸せになってほしい、一緒にいたい、あきらめたくない、どうしようもない、いろんな感情が3人を包む。

感想

私はとても篤に共感をしてしまいました。
篤は子どものころに小児がんになり、入退院を繰り返していました。
その中でも六花に出会い、恋をし、死と病気のためにいろんなことをあきらめてきた感情を花に託してすてきなフラワーアレンジを作ります。
六花はそんな篤の育てる花やフラワーアレンジがとても好きでした。

私も先天性心疾患を抱えて生きてきたのでいろんなことを諦める技を身に着けたという篤の言葉はなんとなくわかりました。
なんでもないハイキングがとても冒険だったり、遠足にも体育にも参加できなかったけど少しだけバスケットを遊びでしたり、大学のとき遠出したりしたことはとても新鮮で楽しかったです。

篤は若くして亡くなってとても悲しい思いをしていました。
私は今回の手術は予定外で50歳代のときに再手術するくらいかなと漠然と思っていました。
これからも10年単位で再手術しながら体を保っていくのだそうです。

長く生きて、夫が定年退職したら温泉にいったり、海外旅行にいったりしたいけど、だけどそんな特別なことじゃなくて花を植えたり、本を読んで感想を言い合ったりそんなことができるのか今も不安があります。感じないようにしているけど、すごく先に私は死んでしまうのではなかと思うことがあります。

以前は再婚とかしてほしくないなと思っていましたが、私も精進したもので今は私がいなくなっても夫には幸せでいてほしい、素敵な楽しく過ごせる人がいたら再婚して幸せに生きてほしいと思っています。

でもまだまだ未熟な気持ちがあってそうなったら私は消えてしまいたいし、夫の頭のなかからも私のことが消えてしまってほしいなと思ってしまうのです。
ふわふわと彼のそばに漂ってみているのはまだできなさそうな気がします。

でももう少し時間をかけて消えたい、消したいという気持ちがなくなったらいいなと思います。

この漫画を読んで普段押し込めている不安や恐れや悲しみが認識できました。
マイナスの気持ちも大事に持ってまた日々過ごしていきたいと思います。

2 件のコメント

  • わかりますその気持ち。
    私は、中絶、不妊治療、流産を経験し、消えたいという気持ちがありました。
    夫にも、私よりも子を持てる一緒に楽しく暮らせる人と一緒になって欲しいと思う傍ら、そうなったら私はどうなってしまうだろうと…そしてようやく、子を持つことを諦められる年齢になり、ポジティブに考えられることができ始めました。
    先天性心疾患を抱えていらっしゃるんですね。さぞかし辛い思いをされてこられたとご察しいたします。
    医療とテクノロジーの開発は進んでいますし、優しいパートナーの方、同居犬猫さん達に囲まれ、きっとこの先も幸せに暮らせられることと思います。(優しい方には優しい方が集まるのだろうと思いました。)
    ブログを拝見させていただいて、ソラさんの考え方にいつも穏やかな気持ちになります有り難うございます。
    応援してます。

    • バデイー さん☆
      コメントありがとうございます。
      私も夫に子どものいる家庭だったらどんな暮らしをしたんだろうなととても悩んだことがありました。
      いろいろ整理して穏やかに暮らすことができるようになりましたが、時々ぴょんと不安が飛び出すこともあります。
      そんなときは同居犬猫さんが幸せを運んでくれるのですごく慰められています。
      心温まるコメントありがとうございます。
      ブログ更新していくのでこれからもよろしくお願いします。

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