「7日間で身につける! アドラー心理学ワークブック」を読んで
宝島社
アドラー心理学カウンセリング指導者 岩井俊憲 著
アドラー心理学の本はこれまでも何冊か読みました。
「嫌われる勇気」に始まって、2,3冊読んでみました。
その実践編としてこのワークブックを読んでみました。
これは犬育てにも自分を顧みるのにもいいと思ったところを4点ピックアップしてみたいと思います。
認知論で物事を捉える
アドラー心理学における「認知論」では、「人間は自分流の主観的な意味づけを通してでしかものごとを把握できない」としています。つまり、事実を客観的に把握するのは不可能だということです。(p76)
認知すること、すなわちどのように物事を考え、受け止め、行動をするかというのはみんな違うということかなと思いました。
自分と他者は違っているということをとよく意識することで自分の主観の押し付けを行うことも防げます。
特に親子(母と娘)や一緒にいる犬と人間は自分とあなたは共通の認知で物事を捉えているとなりやすい傾向にあるのかなと感じます。
自分と他者は違うということを私はよく認識するために自分にも相手もにバリアーのような膜があるのをイメージするようにしています。
自分と他者が違うと思えば、自分と同じことを考えていなくても、思ったとおりに行動してくれなくても大した問題にならずに済みます。
それぞれ認知が違うということはそれぞれ別であるということをしっかり認識するのがいいのかなと思いました。
共同体感覚を持とう!
アドラー心理学で最大の目的と言っても過言ではない要素に「共同体感覚」というものがあります。
共同体感覚とは他者を仲間と見なし、家族や会社、地域社会、国、あるいは世界など、共同体に居場所があると思う(所属感)ことです。そのためには自己受容、他者信頼、他者貢献を実感しながら生きていくことが大切です。(P104)
自己肯定ではなく、自己受容。何事もポジティブに考えるのではなく、できない自分もありのままに受け入れること。
これは犬育てでもとても当てはまります。なんでこんな簡単なことができないのか、なんでこんなに怖がりなのかとできない部分を困った部分と考えるともっと頑張らなくてはとかどうにかしなくてはと考えてしまいます。
ありのままを大事にするってとても大切で、できないこと、苦手なものがあってもそんな自分(や君が)大好きだよって思うことはいろんな事態を好転させると思います。
他者信頼は他者信用ではないということです、
他者信用条件付きの信用になり、そうであなく無条件の信頼です。
イヌのトレーニングでは犬と人間の信頼関係を大切にしていますが、「おすわり」ができたらいい子、アイコンタクトで信頼関係があるとなにかしら条件があります。できないと信頼関係が構築されてないとみなされます。
そうするとできるできないによって他者との関係性が変わるという危うい状況にあります。
条件付きの信頼や愛情ほどグラグラしていて危うく、傷つけるものはないなと感じます。
他者貢献ですが、これは自分のためにするものであって頑張りすぎて自分が疲れない範囲にすることが大切です。
本当の共同体感覚とは、自分の人生を充実させるためにこそあるもの。(p107)
自分を犠牲にする必要はないということです。
もっと頑張ろう、もっともっとと頑張らずに小さな幸せを見つけてイヌネコさんとまったりしましょうと私はうけとりました。
共同体感覚の広がりはどこまで?
共同体感覚は「グローバルに考え、ローカルに行動せよ!」(P111)
地球規模でかんがえて、行動は自分が身近でできること実際にしてみること。
動物を守る、環境を守るということは日本だけで考えることではなく規模で考えること。
世界のいい例を真似、よりよくなるような視点をもつことです。
自分自身ではプラごみを減らす、お店に簡易包装を頼むなど身近なことをコツコツしていくことが大切だと思いました。変化が少ない、なかなか進まないと思うかもしれないけれどコツコツとやり続けることがいいことだと思います。
自分と他者を勇気づける!
アドラー心理学は「勇気づけの心理学」とも呼ばれています。(p116)
褒めるのではなく勇気づけるということです。
その違いは
褒める→相手の優れている点を評価
YOU(あなた)が主語になりがちで評価につながる
勇気づける→相手が困難を自らの力で克服する活力を与える
「私はうれしい」あどI(私)が主語なりがちで主観伝達になる
勇気づけをベースにしていくと評価をを気にしなくていいようになります。
勇気付は相手に対してだけするもぼではなく、自分にもしていきましょう。そのためにおススメしたいのが「天使の囁き」です。(p119)
「こんなことどうってことないよ。」など自分を勇気づけすることは自分で自分をダメ出ししたり、自分って駄目だなと自分を傷つける言葉を普段から使うよりずっと気持ちよく過ごせるだろうなとおもいました。
また犬のトレーニングは褒めることを主体としていますが、褒めるということは評価をするということになり、縦の関係(つまり支配関係)が生まれるので褒めるのはいいことのようですが、実は支配関係の構築ができます。
なんでも頑張りすぎず、今の自分をふんわり認め、ゆるゆるにちょっとできることを無理なくするのがいいのではないかなと思いました。
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